WALK

いにしえの建築をめぐる旅

【旧藩主の邸宅⑤】東洋一の邸宅<重要文化財>旧前田家本邸

旧藩主の邸宅シリーズ⑤は旧加賀藩主前田家16代当主の前田利為候が自身の居宅として昭和4年に建てた「旧前田家本邸」です。

現在、東京都目黒区の駒場公園内にひっそりと建っていて愛知から車で行ってきました。

続きを読む

【兵庫県西宮市】初夏の特別公開<重要文化財 神戸女学院>

兵庫県西宮市に位置する神戸女学院岡田山キャンパス。

岡田山という緑豊かな里山に建っているこのキャンパス内にはウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880~1964)が設計した校舎が創建当時のまま建っており、現在も現役の校舎として使われています。

ヴォーリズが設計した建物は12棟あり、そのすべてが2014年に国の重要文化財に指定され、年に数回一般公開されています。

キャンパス内の12棟の建物全てが重要文化財、という大学を一度見てみたくて今回、一般公開に申込んで見学してきました。

続きを読む

【兵庫県芦屋市】ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)

阪急神戸線芦屋川駅」から芦屋川に沿って北に向かい、開森橋交差点を超えると「ライト坂」という坂がみえてくる。

割と急な坂で、(たまたまだろうけれど)車の往来も多い。

ネット検索すると「ライト坂 事故」という検索ワードも出てくるので事故も多いのかもしれない。

その割と急な坂の斜面に家々が建ち並び、閑静な住宅街を形成している。

高級住宅地と言われているこのエリアに、今回の目的地であるヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)も建っている。

ライト坂を上り始めて割とすぐに迎賓館の駐車場と看板が見えてくる。

「ライト坂」という名前は「ヨドコウ迎賓館」を設計したフランク・ロイド・ライトが由来。

坂の命名については芦屋市が公募で決めたとのこと。

やはり近代建築の巨匠と言われるライトの建物がある、ということで市民にも親しまれているようだ。

ライト坂
続きを読む

【旧藩主の邸宅④】<清閑亭>旧黒田長成侯爵別邸

先日ネットニュースをみていたら「秋月藩400周年」の記事が目に入りました。

秋月藩黒田長政の三男、黒田長興を藩祖として1623年に誕生した藩です。

現在の福岡県朝倉市を中心に栄え、今年で藩が誕生して400年ということで2023年は記念事業が行われるそう。

ということで今回の記事では(秋月藩主の黒田家ではないのですが)福岡藩主黒田家第17代当主である黒田長成侯爵別邸である通称「清閑亭」をご紹介したいと思います。

※2023年9月現在は休館中です。

続きを読む

【山形県山形市】<国指定重要文化財>明治時代の病院「旧済生館本館」

山形市の中央にある霞城(かじょう)公園。

その公園の南東側に旧済生館(きゅうさいせいかん)本館という洋館が建っています。

竣工したのは明治11年。

山形市の近代化を推進した三島通庸の命令によって建てられた洋風の病院です。

続きを読む

【山形市】〈国指定重要文化財〉旧山形師範学校本館へ訪問

前回ご紹介した文翔館の前の道を東に10分ほど歩くと「山形県立博物館 教育資料

館」にたどり着きます。

この建物は「旧山形師範学校本館」として国指定重要文化財に登録されています。

文翔館からすぐ近くだったこともあり行ってきました。

閑静な住宅街の中にあるのですが、一時期山形大学としても使用されていたせいか

門構えが大学っぽかったです。

ちなみに県立山形北高等学校の敷地内にあります。

続きを読む

【山形県山形市】重要文化財「山形県郷土館」(愛称:文翔館)へ行く

県都でもある山形は、ちょっとした高台のよい立地にあり、それに加えて県庁が本通りのいちばん上(かみ)というほかより抜きんでた位置にあるので、日本の町としてはめずらしく引き立って見えます       

                   イザベラ・バード日本紀行」より

これは19世紀のイギリスの女性旅行作家イザベラ・バードが1878年4月から、約2240キロにわたる日本国内旅行で山形市を訪れた際、記述したものです。

今回はそのイザベラ・バードも記述した山形の「県庁」へ行ってきました。

といってもバードのいう県庁は初代県庁であり、今回訪問した、現在「文翔館」と呼ばれている建物は2代目県庁になるので彼女のみたものとは異なります。

続きを読む