【山形市】〈国指定重要文化財〉旧山形師範学校本館へ訪問
前回ご紹介した文翔館の前の道を東に10分ほど歩くと「山形県立博物館 教育資料
館」にたどり着きます。
この建物は「旧山形師範学校本館」として国指定重要文化財に登録されています。
文翔館からすぐ近くだったこともあり行ってきました。
閑静な住宅街の中にあるのですが、一時期山形大学としても使用されていたせいか
門構えが大学っぽかったです。
ちなみに県立山形北高等学校の敷地内にあります。
外観は、ルネサンス様式の洋風建築で、中央玄関部を中心にして両翼がシンメトリ
カルに建っていて、校舎の前に立つと堂々とした迫力を感じます。
特徴的な、中央のくし形屋根、その両隣にあるドーマー窓、中央の塔屋。
そして赤、白、緑、グレーの色の効果もあってややメルヘンちっくな感じもするか
わいらしい校舎でした。
明治34年(1901年)築の建物なので2023年で築122年になります。
そのため何度か用途を変えて現在に至ります。
旧山形師範学校本館の歴史
- 明治11年(1878年)山形県師範学校が開校
- 明治34年(1901年)現在地に新築移転
- 昭和24年(1949年)山形大学教育学部校舎となる
- 昭和38年(1963年)県立山形北高等学校の校舎となる
- 昭和46年(1971年)老朽化して、本館正面部分以外を解体
- 昭和48年(1973年)国の重要文化財に指定
- 昭和55年(1980年)山形県立博物館 教育資料館として開館
- 平成20年(2008年)近代化産業遺産に認定される
122年のうち70年間、学校として使用されていたのも結構ビックリ。
建物中央の塔屋は、明治11年建築の山形県師範学校の時計塔の名残だそう。
つまり外観は明治初年の擬洋風建築と明治後年の洋風建築のコンビネーションとい
うことになります。
現況
館内の展示室では江戸時代から現代にいたるまでの教育に関するあゆみが人形を使
って展示されています。「大正時代の児童」とか戦前の教科書など。
建物内部はシンプルでしたが、廊下の床や天井が斜め板張りになっており、これは
デザインという意味だけでなく建物の構造上の強化のため、こうなっているとのこ
と。
閑静な住宅街で日曜日の午前中とあって、他にお客さんもおらずとても静かな見学
となりました。建物の裏はすぐに県立高校なので平日はもうちょっと賑やかなので
しょう。
天気も良く、良い散歩になりました。
開館時間:9:00~16:00
入館料 :大人 150円
小人 70円
学生 70円
休館日 :毎週月曜日と国民の祝日、年末年始
※4月29日、5月3日~5日、11月3日は開館